スペインの次はオランダだ。
2.2 オランダ
プロテスタント取締りに反発し、
ネーデルラント地域北部が
スペインからの独立を宣言した。
1579年 オランダの誕生だ。
* オランダ風車村
ここはヨーロッパで唯一、国の教会を持たない国だった。
①信仰が自由なのだ!
* 祈る(イメージ)
独立憲章に
「各人はその信仰において自由であり……
その信じる宗教が理由となって捜査や弾圧の対象となることはない」
と記されている。
宗教戦争の難民、
差別された教徒がこぞって
オランダに逃げて来た。
* 逃げる(イメージ)
・プロテスタント(地域南部)
・ユグノー(フランス)
・ルター派(ドイツ)
・ユダヤ教徒(スペイン、ポルトガル、東ヨーロッパ)
・クウェーカー教徒、清教徒(イギリス)
アムステルダムの人口は
1570年 3万人 → 100年後(1670年) 20万人と激増した。
なぜ宗教に寛容だったのか。
「経済的利益のため」と政治家たちは説いた。
・迫害されたプロテスタントの重要性を認識していた
・人口を増やし、発展を続けてる海外貿易を維持・拡大するため
・独立戦争の人員確保!
つまりは「経済」という現実優先なのだろう。
* 経済成長
これが当たり爆発的な経済成長をもたらした。
スペインと異なり、オランダ貿易に強みがあった。
・原材料を買い、自国で最終加工して付加価値をつけた
タピストリや絹、麻布など繊維の仕上げや、ダイヤモンド加工など
* ダイヤモンド
・ぜいたく品貿易を独占した
アジア・アフリカから麝香香水
* 麝香猫の分泌物から香水が作られる
東インドのこしょう・香辛料
ブラジルの砂糖
トルコのモヘア生地
カスティリアの羊毛
インドの綿、ダイヤ原石
膨大な利益をあげ続けた!
そのおかげで
②国内仕事
③お金持ちになれるチャンス
も爆発的に増えた‼︎
「どの信者でもお金持ちになれる」風は、オランダに向かったのだ。
【オランダの成功】
①信仰 : ○
②仕事 : ○
③お金持ち : ○
オランダに強力な追い風が吹いた。
・全世界の貿易、産業、金融の中心となる
・経済力にひかれ、どんどん裕福な商人や工場主が移住してくる
・資金力に物を言わせ軍事力を強化!
・外交、植民地総督、戦争の権限を持つ東インド会社を設立
・大学、文化、芸術の中心となる
* 画家レンブラント・ファン・レイン
ちょっと前のアメリカのようだ。
「覇権国オランダ!!」と歴史に残ってもおかしくない。
だが現実はそうならなかった。
風はイギリスに移った。
何があったのだろう?
<参考文献>
・エイミー・チュア著 最強国の条件
・渡部昇一/本村凌二著 国家の盛衰
次回に続きます